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2025.07.11
プロテインOEMとは?メリットやデメリット、メーカー選定時のポイントも解説

自社ブランドのプロテインを開発・販売したいとお考えの方にとって、「OEM」は有力な選択肢となります。この記事では、プロテインOEMの基本的な仕組みから製造の流れ、依頼する際のメリット・デメリット、信頼できるOEMメーカーの選び方まで詳しく解説します。プロテイン製品の開発を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
プロテインOEMとは何か?
プロテインOEMとは、プロテインの開発製造体制を整えているOEMメーカーに依頼して、自社ブランドのプロテインをつくってもらうことを言います。自社に専門の設備やノウハウがなくても製品をつくれるため、コストを抑えつつ、スピーディーにプロテイン事業を始められる点が大きなメリットです。また、OEMメーカーは、ターゲットやコンセプトに応じて成分や味のカスタマイズにも対応しているため、差別化したプロテインをつくることもできます。
プロテインOEMのメリット
プロテインOEMには具体的にどのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
自社ブランド製品を手軽に立ち上げられる
OEMメーカーを利用することで、製造設備や専門知識がなくてもオリジナルのプロテインをつくることができます。製造は専門メーカーに任せ、自社は企画や販売に専念できるため、初期投資やリスクを抑えながらプロテイン事業を始められます。ブランドの立ち上げをスムーズに実現できるのは、プロテインOEMの大きな魅力と言えます。
商品の差別化がしやすい
こだわった成分配合や味・食感、パッケージデザインが実現可能なOEM先を選択することで、競合との差別化がしやすくなります。例えば、美容目的やダイエット目的、高たんぱく質志向など、ニーズに応じた独自性のある商品を作ることで、ブランドの個性を確立しやすくなります。
プロテインOEMのデメリット
製造ロットによっては在庫リスクがある
OEM製造では一定のロット数が必要な場合が多く、販売計画が未定の段階で大量に製造してしまうと、在庫を抱えるリスクがあります。ロット数はメーカーごとに異なるため、最低ロットがどのくらいか事前に確認することが大切です。
思い通りの仕上がりにならないことがある
企画段階では理想の仕様を想定していても、試作や製造の過程で味や成分が想定と異なることもあります。打ち合わせや試作を重ねることでリスクを軽減できますが、完全にイメージ通りに仕上げるには時間と調整が必要になります。
信頼できるOEMメーカー選びが必要になる
OEMの成否は、メーカー選びに大きく左右されます。対応力や品質管理体制、サポートの有無などを事前にしっかり確認しないと、何かしらのトラブルを招いてしまうこともあります。長期的なパートナーとして信頼できるかどうかを見極めることが重要です。
プロテインOEMのメーカー選定時のポイント
プロテインOEMでは、何よりも信頼できるメーカーを選ぶことが大切です。ここでは、OEMメーカー選定時のポイントをご紹介します。
高品質な原材料を手配可能か
製品の品質は、使用する原材料に左右されます。原料の仕入れルートや品質基準、トレーサビリティ体制などを確認し、信頼できる素材を扱っているかをチェックしましょう。ここは、消費者からの信頼を得るためにも欠かせない要素となります。
味の相談が可能かどうか
消費者にプロテインを継続的に摂取してもらうためには、味や口当たりの良さも重要になります。OEMメーカーがフレーバー調整や甘味料の選定にセンスがあり、原料の選定知識や独自の製剤技術を持つことで、味や口当たりの改良に柔軟に対応できるかは大きなポイントです。味作りの実績やノウハウがあるかを確認しましょう。
開発製造の実績が豊富か
多くのOEM実績を持つメーカーは、幅広いニーズに対応できるノウハウと信頼性があります。過去の製造事例や取引実績などを確認し、希望に沿った商品開発ができるかどうかを見極めるようにしましょう。
法規制や安全管理の対応は十分か
プロテイン製品は食品としての法規制を遵守する必要があり、安全管理体制も重要です。GMP認証取得工場かどうか、成分表示やパッケージに関する法的知識があるかどうか を確認し、安心して任せられる体制が整っているかをチェックしましょう。
プロテインOEMの流れ
プロテインOEMではどのような流れで製品化まで進むのか、その流れを見ていきましょう。
お打ち合わせ
まずはOEMメーカーと打ち合わせを行い、製品のコンセプトや希望の仕様、ターゲット層、販売方法などを共有します。この段階で予算感や納期、パッケージのイメージなども確認し、方向性を明確にしていきます。初期段階でのすり合わせが、後のスムーズな進行の鍵となります。
製品企画
打ち合わせ内容をもとに、製品の仕様やコンセプトに基づいた具体的な企画を立案します。使用するたんぱく質の種類(ホエイ、ソイなど)やフレーバー、成分配合、容量、パッケージデザインなどを決定していきます。市場ニーズを意識した提案をしてくれるOEMメーカーも多く、ここで商品の方向性が固まります。
試作/製造条件取り
決定した仕様をもとに試作品を製造し、味や成分、溶けやすさなどを確認します。希望に合うまで改良を重ねてもらうことも可能です。同時に、製造ラインの条件や製造可能量、リードタイムなども調整され、実際の製造に向けた体制が整っていきます。
最終製品仕様の決定
試作品の確認・調整が完了したら、最終的な製品仕様を確定します。ここでは、原材料の配合比率、風味、包装形態、ロット数、価格など、製造に必要な全ての要素が明確化されます。仕様書を交わすことで、トラブル防止にもつながります。
資材準備
確定した製品仕様に基づいて、原材料やパッケージ資材などの準備が始まります。OEMメーカーが手配するケースが多いですが、資材の持ち込みが可能な場合もあります。印刷物やボトル・袋などの納期も考慮し、計画的に準備が進められます。
製品製造
資材の用意が整ったら、いよいよ製造が開始されます。製造は衛生管理が徹底された環境で行われ、各工程で品質チェックが実施されます。生産量や納期に応じて、ラインの調整や複数ロットでの製造が行われる場合もあります。
商品完成
製造が完了すると、製品の検品・包装・最終確認が行われます。ロット番号や賞味期限の印字、箱詰めなどを経て、商品として完成します。必要に応じてサンプルの提出や、最終チェックも依頼可能です。
納品
最終確認を経た製品は、指定された場所へ納品されます。納品形態はメーカーによって異なりますが、倉庫や店舗への直送も可能です。納品後の販売活動や追加製造の相談なども、引き続きOEMメーカーと連携して進めていきます。
まとめ
プロテインOEMは、自社オリジナルブランドのプロテインを効率的につくれる手段として注目されています。プロテインの開発製造をお考えの方は、ぜひ前向きにOEMの活用を検討してみてください。